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さんピン世代とは?

『J-RAPは死んだ。俺が殺した』

 

本のヒップホップの歴史を語る上で、

「さんピンCAMP」という言葉は欠かせない。

 

1996.7.7「さんピンCAMP」@日比谷野外音楽堂

ECD主催による初の大規模の日本のヒップホップイベント

 

の時代の背景としては、スチャダラパー高木完などの活躍によるJ-RAPの台頭、日本の音楽シーンからの日本のヒップホップの締め出し、などなど様々な出来事がありました。スチャラダラパーの功績はたしかにすごいですが、さんピン世代の目指すべき日本のヒップホップとは方向性が違った、ということがさんピン世代の以前と違う点ではないでしょうか?

 

行錯誤の中で、”日本語で韻を踏む”ことや”日本でヒップホップできるのか?”という葛藤や不安の中でもがきながらラッパーもヘッズも関係なく、すべての人で作り上げていっているのが分かります。

 

しかに、この世代のスキルなどは今と比べると天と地の差がありますが、熱気は段違いにありますよね。これほどまでに全員で作り上げているステージは前代未聞なのではないでしょうか?多くのアーティストと多くのヘッズたちが作り上げたステージ、伝説となった理由はそこにあるのでは?

 

の曲は、この世代の代表格のBUDDHABRANDとSHAKKAZOMBIEがコラボした大神の「大怪我」というものです。ECDの最初のセリフは鳥肌ものですね。ここから全てがはじまりました。曲の中身については特に書きません、とりあえず、日本のヒップホップが産声を上げた瞬間、熱気を感じてください。

 

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B-BOYのBを定義してみな!

B-BOYイズム/Rhymester

 

日、会社の面接でDJ経験のある面接官と日本のヒップホップについて熱く話してしまった僕です。

 

今回は、そこまで熱く話すことができるほどに熱中した世代、さんピン世代の中からこの一曲を紹介したいと思います。

 

イムスター、キングオブステージの名前に恥じない”生きる伝説”。宇多丸Mummy-DDJ JIN、の3人からなる2MC1DJのグループです。

 

の曲は、日本語ラップへのアンチテーゼ、地下活動していた日本のヒップホップの熱気、様々なそれぞれの思いが込められている曲だと感じます。全国のB-BOYの背中を後押ししたようなそんなリリックに共感した人も多かったのではないでしょうか。わかる人だけに分かればいい、自分たちのやっていることやっている音楽に誇りを持っている、全国のB-BOYのために捧げる、そんな思いが伝わってきます。

 

PVでは、今では大ベテランと言われているあの人やこの人が後ろの外野として映っています。例えるならば、マンガのワンピースでGロジャーが処刑された時に、当時ルーキーだったシャンクスやクロコダイルにドフラミンゴなどの様々な大物があの場所にいた、それと同じようなものだと考えてください。間違いなく、さんピン世代を代表する一曲です。

 

さんピン世代については、複数回に分かれて記事を書きたいと思います。

 

世代別に大きく分けると、

さんピン世代

日本のヒップホップ内のジャンル確立期

ネットラップ台頭世代

コンクリートグリーン世代

スキルのインフレ化世代

 

それぞれの世代についても、いつか書きたいとは思います。

 

B-BOYのBを定義してみな

「決して譲れないぜこの美学

 何者にも媚びず己を磨く」

 

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J-POP好きに捧げる聴きやすいラップ

アンチラップなJ-POP好きに送る回

はじまりの日 feat.Mummy-D/スガシカオ

Mummy-D、RhymesterのマイクロフォンNo.2。黎明期時代からシーンを支えている大ベテラン。ゴスペラーズの先輩。Mummy-Dの変幻自在なラップは、日本語ラップの可能性を広げ続けているパイオニア的な存在であり続けているのではないだろうか。般若やMACCHOは、日本語ラップシーンの中で変革をし続けている、つまりはコアな部分で進化し続けている怪物だ。それとは対照的に、KREVAZEEBRAそしてMummy-Dは、インディーズからメジャー、R&BからRock、様々なジャンルや人とコラボしていった結果、日本語ラップという可能性を広げていった。また、それに伴いミクスチャーバンドやラップ調の音楽が増えた要因の一つとなったとも考えられるかもしれない。

 

ップというものは、メロディーに合わせないというイメージを持たれがちで、従来の音楽好きには敬遠されがちだ。ZEEBRAKREVAMummy-Dが今まで合作したアーティスとを挙げられるだけ挙げてみると、ドリカム、ドラゴンアッシュ布袋寅泰長渕剛、AI、安室奈美恵、SugarSoul、EXILE、May J、椎名林檎、などなど本当に様々な人とコラボしているわけだが、なかなか日の目を浴びることがない。

 

回紹介する「はじまりの日」も、スガシカオMummy-Dに熱烈なオファーをしたことから、実現することができたという経緯がある。しかしながら、この曲に対する評価はラップ肯定派と否定派に大きく分かれてしまう。スガシカオの今までの作品からいって、このタイミングでMummy-Dにオファーしたことは大正解だったのではないだろうか?Mummy-Dマボロシの実績からも実力は折り紙つきである上に、スガシカオの作るメロディーはラップを合わせやすいシンプルな構造だからである。

 

の曲にラップはいらないという否定派は、少なくとも音楽通ではないし閉鎖的な今の日本音楽シーンの典型的なファンであるということがわかる。結局、その閉鎖的な状況を打破せずにいることで、似たようなバンドやアイドルの乱立がされ続け、個々での進化には限界が来てしまって、音楽離れが進んできてしまった。

 

の曲のラップのフィット具合は絶妙である。他のスガシカオの作品と比べても全く違和感が無く、Mummy-Dスガシカオの世界観を壊さずに上手く溶け込んでいることがわかる。

 

大ベテランの仕事ぶりは相変わらず最高です。

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ヒップホップでいうストーリーテラーってなんだ?

ストーリーテラーの元祖

 

トーリーテラー、これを日本のヒップホップで取り入れたのは間違いなくK DUB SHINEだといえるのではないでしょうか?


もそもストーリーテラーってなんだ?

はい、お答えしましょう!


トーリーテラーとは、一般的には「物語の筋の面白さで読者を惹きつける作家」の事であり、ヒップホップでいえば「一曲を一つの物語と見立てて内容や押韻でリスナーを惹きつけるラッパー」の事となります。


まり、めっちゃカッコよくパフォーマンスするとか美声でラップするとかカッコイイtrackに乗せるラップではないんです。ひたすら内容にこだわってつくりあげていくんです。聴くだけで情景が浮かんでくるように。 


なぜ、ストーリーテラーがすごいのか?

しかし、受け入れられないのか?


J POP=コピーライト

HIPHOP=短編小説


という説明を以前書きました(詳しくはこのブログ内の「ヒップホップはダサい?」を参照してください)が、J-POPは歌詞量が少ないために、コピーライトのように最小限の情報量しか与えないので、“遊び”が生まれるんです。この“遊び”の部分に、リスナーが自身を重ね合わせたり身近な誰かを重ね合わせることによって共感が生まれるんです。この共感させる力や共感する歌詞の力である《共感力》こそが大ヒットの秘密なんです!ということは、僕が書かなくても周知の事実だと思うので、これ以上は書きません(笑)


あれ?待てよ?

それってHIPHOPと対極じゃないか?


そうなんですよ。

語彙量が遥かに多いHIPHOPでは、《共感力》に乏しいです。《共感力》と引き換えに手に入れたもの、それは《リアリティ》です。語彙量が多いからこそできる細かい情景描写や物語の進行により、一つの作品がよりリアリティあるものに仕上がっているんです。しかし、そのリアリティ溢れる作品は、共感ではなく自分とは違うどこか遠くの物語として楽しむようになってしまうので、好き嫌いが分かれてしまうのです。これこそがストーリーテラーの宿命ともいえる悩ましい課題。


 今回は「スタア誕生」を紹介します。

 

この曲を大雑把に解説すると、「都会に上京してきた女の子が、芸能人を夢見て、騙されてAV女優になり、最後は薬物に手を出し中毒死」っていう感じです。

 

の曲のK DUB SHINEのリリックは、聴くだけで情景が浮かぶような言葉による描写に長けていることが特徴的です。また、リリックを聞いてみると倒置法や体言止めをとても多く使っていることが分かります。これにより韻を揃えやすくしています。トラックも、ピアノのメロディはシンプルでドラムバスもほぼ一定、この当時の王道スタイル(ややシンプルかも)で、これがK DUB SHINEのリリックをより一層際立たせていますね。


以下、歌詞の抜粋

その数日後かけてみた電話に 

翌日面接 嬉しい展開

約束の時間3時に渋谷のハチ公 男は友達と

「すいませんね 遅れてごめんね 説明事項等 じゃあそこらへんで」

4、5分歩いた事務所の場所 

入り口暗証番号付マンション

暗いエレベーター押す12階の一番奥 

スタジオみたいな部屋に通され

紅茶だけ出され 「ちょっとここで」と待たされ

時計の針の音ばっかり 

怪しいのかもこれ やっぱり

一瞬よぎったやめればよかった

 思った時にはもう遅かった

カメラの男がひとり後もうひとり

太った顔した男がゆっくり笑って倒すテーブル

伸ばしてくる手がコートをめくる

小さく響いたあきらめの声 

目の焦点遠くのほうへ

スターになる夢見育った 

こんなふうじゃなくてもよかった


もうね、情景が浮かんできますね。

このverseだけでお腹いっぱいなくらいに色々と詰まっていますよね。


ZEEBRAのトラックにK DUB SHINEのラップ、この組み合わせはもう二度とないと思います。最初にして最高傑作の一曲。必聴です。

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日本人らしいヒップホップ?

ラップって?

N.W.Aの伝記映画『Straight Outta Compton』がアメリカで大ヒットし、とうとう日本でも上映が決定しましたね。ギャングスタラップの始祖のEAZY-EやDr.DREICE CUBEなど最強(最恐?最凶?)のメンバーが揃った世界を揺るがすグループの伝記映画は必見です。僕も観に行ったら感想書きます。

 

実際に見に行ってきました!

ちょっとこちらの記事の最後の部分を読んでください!

そっちのほうがこの記事を読む上で役立つので!

 

ラップというかヒップホップは、

日常を切り取っているだけ

これに尽きるのではないでしょうか。

 

という部分を前提として持っていただければOKです!

 

では、さっそく本題!

日本人らしさってなんだろう?

 

日本人は、歴史的に見ても徒然草古今和歌集などの書物からも分かるように、日常生活を四季折々の風景とともに少しだけ切り取る、そんな民族性があるのではないかと思います。

 

「ゆれるfeat.田我流/EVIS BEATS」もEVISBEATSの無駄のないシンプルでポップなトラックに、田我流の日常生活のワンシーンを切り取ったようなリリックを乗せ、PVも至ってシンプル。田我流を知らない人が見たら、ただの素人が趣味で製作したような感想を持つと思います。でも、それこそが粋なんです。

 

同じ時間のPVでも、ジャニーズやアイドル、大物アーティストと言われるような人たちは、たくさんのお金と時間をかけて海外ロケにも行ったりして、一つのフィクションを作り上げていきます。ヒップホップアーティスト達もオーバーグラウンドのメジャーで活躍しているような人たちはお金と時間を掛けることもあります。しかし、それは成り上がったという証明をしている場合もあるのです。そういう意味では、現実(リアル)を投影しつつも憧れや夢を見させてやっているんだぜ、という意味もあるのではないでしょうか。

 

そういう点では、「ゆれる」のような馴染みやすい曲のほうが好きですね。とりあえず、見てください!地元感に溢れんばかりの数分間!

 

無駄を一切省いた、足し算ではなく引き算で作り上げたような曲です。ヒップホップが嫌いな人に勧めるには無難な曲だと思います。

 

この心がゆれる時がある
本の中に答えを見つけた時だったり
またはステージの上でハイな時だったり
好きな子とまったりな時だったり

たまたまDigした1枚のvinylだったり
感動して頬伝う涙だったり
それはバイト帰りのサンセットだったり

 
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ヒップホップ激戦区 神奈川の各エリアとは?

「神奈川UP!NORIKIYO」

SHINGO☆西成の大阪UPのremixです。

 

日本語ラップ黎明期から現在に至るまで日本のヒップホップシーンで存在感のある神奈川エリア!

 

というか、OZROSAURUS、DS455サ上とロ吉横浜エリア、大地にG.D.XにBIG RONは横須賀エリア湘南エリアは若手の台頭がめまぐるしいし、SCARSにNORAなら川崎エリア、そして県央にはSD JUNKSTA、FORKにMummy-Dも神奈川出身という豪華メンツ。神奈川を代表せずに、各市町村やらエリア単位で毛色が違うので、この曲に出てくるメンバーだけで各時代や各ジャンルを網羅できるんじゃないかという幅広さ。

 

大阪や東京に名古屋では、一つの地域にクラブやら文化が集中しているんですよね。

 

東京は少し特殊で、今の各地方が台頭している大戦極時代以前と以後では環境が違ってきたということも考慮しなければならないので。例えば、昔は東北でラップしたくて東京に出てきたりしたけれども、今ではその土地のクラブハウスで経験積んでデビューするパターンのほうが多かったりするので、東京出身だけで東京エリアが構成されるようになりつつあるなどなど。

 

神奈川県の場合だと、

横浜は、東京一強の時代からクラブハウスが栄えていて、ZEEBRAとかはわざわざ横浜までクラブ通いしていたというエピソードも。DS455草の根運動のように自分たちのスタイルをずっと続けていたことが、045エリアを確立していった要因の一つだと考えられます。ファッションスタイルも、キャップにタイトからややオーバーサイズの服にロングチェーンとワークパンツをパリッとするという決め打ちが多いです。これはウェッサイの流れを組んだものだと思います。

横須賀は、米軍基地のおかげで本場のものが流れきたということが良かったのではないでしょうか。GANXTA D.Xのリリックなどからも分かるようにワル上がりの本物のGANXTA RAPをする人がいるのも特徴的ですね。ファッションは、ドブ板通りのスカジャンを中心に決めてる服装が多い、オーバーサイズが好きな人も多い。

川崎は、東京と横浜に挟まれている地理的な環境とクラブチッタの長い歴史などのおかげでヒップホップというものに比較的触れやすい環境だったこと、また在日問題や低所得者層の多さからもストリート出身のアーティストが輩出されることは必然だったのかもしれない。

湘南は、SIMI LABやBlack Listなどの実力派はこれから伸びてほしい。QNはNORIKIYOとのBEEFで完全に格の違いを見せつけられ、QNやRAUDEFの世代は完全に時代を取れなかった烙印を押されてしまった格好だが、この世代の前のコンクリートジャングル世代や、後ろのAKLOSALUの新世代とは、一線を画していることが聴衆でも分かるということは、一応は一時代を築いた一員であるということの証明ではないだろうか。

県央エリアは、SDJUNKSTAを中心に今では重要な拠点として全国に名を轟かせている。以前までは相模原がここまで台頭してくるなんて誰も思わなかったと思う。NORIKIYOのリリックにもあるように、東京か横浜に行くという選択肢しか無かった、しかし、それが今ではSAGTOWNとして、一気に知名度が急上昇して神奈川の地図上に新たに県央という拠点を置いた。今後も成長を続ける今一番のホットスポット

 

あとは、単純に知名度の問題で、神奈川県の場合は、神奈川県よりも湘南や横浜のほうが知名度が高いので、そちらのほうをみんな使用するんですよね。

 

その結果、名実ともに全国に轟かせたエリアが神奈川県内に幾つも出来上がったんですよね。そして、それぞれのエリアは他のエリアに迎合することなく進化し続けているので、各エリアでも全然違うという現在の状況が出来上がりました。

 

神奈川全体で何かムーブメントが起きると嬉しいのですが...。

track:DJ PMX、ロ吉

mix:DJ TY-KOH、DJ SNEEZE

MC:MACCHO、Mummy-D、FORK、サ上、NORIKIYO、GIPPER

で何か作って欲しいっすわ。これ実現したらたぶん日本のヒップホップシーンの常識やら慣例やら歴史やら何から何までを一気に吹っ飛ばすような超大作ができる予感。

 

「イケてる県」そう俺の現住所

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お目目を拝借Ⅲ

般若「家族」

KOHHの客演もいい。

在日として生きる2人の生い立ちや境遇を書き綴ったリリックは色々と考えさせられます。

 

般若やMACCHOは他者を食ってしまうほどの実力なので、フューチャリングをする相手を選びますが、この作品では完全にKOHHも対等になっていますね。

 

般若というアーティストは、トラックはシンプルかつラップも淡々としていますが、言葉一つ一つに重みがあるので、全然軽さを感じないのが特徴的ですね。

 

さんピン世代直後の世代の’78年組としてMACCHOやTokona-xとともに今のシーンを支える生きる伝説。

 

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