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セントオブアウーマン 〜ロンリーガールとの回顧録〜

 

すべての少女たちへ捧ぐ

 

お久しぶりです。

 

今日はヒップホップの話でもなく趣味の話でもなく、17歳の頃に出会った同級生の子の話をしたいと思います。

 

高3の春に部活を引退していた僕は、大学受験を志して予備校に通わせてもらうことにしました。高校は男子校だったため、女の子というものに接する機会というのは付き合っていた彼女を除くとほぼゼロに等しいものでした。そんな僕は予備校に通い始めて色々な学校の人と知り合う事ができました。お嬢様学校だったり、名門校だったり、今まで自分の高校生活だけでは到底会うことが出来なかった人たちと出会う事ができました。

 

とてつもなく可愛い子や美人な子も勿論いましたし、そういう子たちと授業の前後に雑談できるのも受験勉強で頑張る中の束の間の幸せでした。

 

そんな中、ある1人の子と会いました。

もう本名は忘れてしまいましたので、仮にA子としておきましょう。今日はA子の話を皆さんにしたいと思います。

 

A子とは理系の授業が一緒でした。その授業は浪人生が多く受けていて、現役生は自分も含めて3人程度でした。A子が諸事情で授業を休んだ翌週に先生が「そういえば、先週は授業休んでいたよね?ノート見せてもらいな!」とA子に言いました。そして、A子はその授業の後に僕の元に来て、「ノートを見せてほしいです…」とお願いしてきました。

 

それがA子との初めての対面でした。というのも、A子はいつも遅刻ギリギリに来て最前列近くの席に座っていたため、後ろの方でいつも授業を受けていた僕からは顔が全然見えない位置にいました。授業後もすぐに荷物もまとめて帰ってしまうため、その時まで一度も顔をきちんと見る事ができずにいました。

 

実際にA子と対面してみると、めちゃくちゃ可愛いとか美人とかではなくどこにでもいるような普通の顔立ちで、スタイルもスラリとしていて細身で華奢な足と腕が今にも折れそうなくらいでした。

 

しかし、どこか他の同い年の子と比べると、否、その当時の予備校に通っていた浪人生も含める予備校生の女子全員と比べても何か惹かれるものがありました。その謎の魅力は魔力といえるくらいに強い力を放っており、惹かれまいとしていても自然と吸い込まれてしまうものがありました。

 

「ノートを見せてほしいです…」と言われ、僕は咄嗟に「うん、どうぞ」とだけ返して自分のノートを手渡しました。僕のノートのコピーを取り終えたA子はお菓子と笑顔を添えて「ありがとう」と言ってノートを返しにきました。その時点で完全にA子に心を奪われていました。ただ、好きという気持ちではない事はたしかでした。しかし、それでもA子をもっと知りたいという欲が湧きはじめました。

 

その後も授業の前後にたまーに話すくらいの仲になりました。本当はもっと色々と話したかったのですが、なぜかどこかでA子に対して怖いという感情があり、これ以上は知らない方がいいのではないのかという本能が働いていました。実際にA子との会話も学校の事とか勉強の事ばかりで、お互いの私生活や過去には干渉しないという暗黙の了解がありました。

 

そんなこんなで僕が第2志望の大学に受かった頃には予備校の授業もありませんので、A子と会う事も二度と無いだろうと思っておりました。A子とは結局メルアドも交換していなかったので、連絡手段も何も無い自分としては無手の状態でした。

 

大学1年生の4月。僕は自分の通っていた予備校の事務員としてアルバイトをする事になりました。たまたまバイト募集のハガキが来ていたため、バイト探しをはじめていた自分にとっては探す手間が省けたのですぐに応募して合格。予備校生ではなくアルバイトとしてまた予備校に通う事になりました。

 

ある日、いつも通りに授業開始前に教室前の廊下で待機しているとA子が現れました。久しぶりに会ったためか、お互いに見知った顔に会えたためか、ホッと自然と笑みがこぼれました。

 

 A子は志望校に落ちたため、浪人をして再受験する覚悟をしたとの事でした。久しぶりの再会で色々と話したい事も山ほどありましたが、授業前の待機時間は僅か数分くらいしか無いため、A子に「アドレスを交換してほしい。今度、飲みに行こうよ。」と伝え、アドレスを書いた紙を渡しました。A子の返事を聞く前に丁度チャイムが鳴ってしまい、僕はまた業務に戻りました。

 

その日の帰り道に見知らぬアドレスからメールが来ました、A子からでした。A子は飲みもOKしてくれてすぐに翌週の週末に2人で横浜の居酒屋で飲む事になりました。待ち合わせして2人で居酒屋に入り、席に着くなりA子は慣れた感じで注文を頼みました。マイセンの6mmのソフトを愛飲していた僕はA子に「吸ってもいい?」と聞くと「私も実は吸っているから」といい、小さなセカンドバックから女性向けの細いタバコを出して火をつけました。その自然な手つきに驚きを隠せずにいると、「実は私さ…」と自分についての話を始めました。

 

予備校に通う前の高2くらいから横浜駅付近で援助交際を行っている事や今でいうところのパパ活も頻繁にやっていた事を僕に話してくれました。飲酒も喫煙もそこで色々と学んだとの事。JKブランドというものは男性からは大人気なのだとか。

 

「まさかこんな子が…」と最初は信じることができませんでした。地元が地元なのでそういうものに縁遠かった訳ではないのですが、そういうのはもっとすれたような人たちがやっているという認識でした。だからこそ、顔もスタイルも普通なA子みたいな子がやっている事は自分にとっては驚きでした。しかし、そこで初めてA子が他の同年代の子には無い色気というか魅力がある理由が分かった気がしました。A子の経験回数は本当に桁違いだったため、その経験が何とも言い難い女性としての色気とその奥深くにある暗い闇を纏わせていたのだと、そう思えました。

 

A子が自分の話をしている間の表情はどこか寂しく後悔しているみたいで、時折吸っては吐いた溜め息混じりのタバコの煙も何処か行くあても無く居酒屋の天井へ上るだけでした。「このままではいけないと思いつつも、楽してお金を稼げるということでやめるにやめられない」とA子は言い、続けて「まあ、仕方ないか…」と。

 

2人で3時間近く飲みましたが、終始お互いの今までの過去の事をはじめとしたプライベートについて話をしました。きっとA子も自分の援交話をした瞬間に今日が最後だと思ったんでしょうか、僕も周りの人には大きな声で話せないような過去を話し、お互いに今まで頑張って1年以上も隠してきたものはたった3時間で全て溢れ出てしまいました。

 

それ以来、バイト中もA子を見かける事は少なくなり、メールの回数も次第に減っていき、携帯の機種変更も何回かした今ではA子の連絡先を知るものは一つも残っていません。

 

今の僕は24歳になり、A子と出会った7年前も遠い昔のように感じます。そして、この7年間で本当に素敵な女性の方々と出会い、あの頃の自分の想像がつかないような綺麗な方々と語り合う機会も沢山ありました。

 

そして、あの頃に僕がA子に感じていた魅力を持っていた人たちとも沢山出会いました。それは決して援助交際をしている人というわけではなく、素敵な恋愛を重ねてたり、色々と知識や見聞を広めてきた人たちです。

 

僕があの頃にA子に感じていた魅力というか魔力というものは、他の人にはない何か特別な経験を纏ったものがあったからだったという事でした。

 

A子は17歳の自分の身体の価値と引き換えに泡銭と女性の色気を手にしました。でも、飲み会で僕に語った時の寂しげな表情もそうですし、それは結局は自分の価値を安売りしているだけだったんだと僕は思います。

 

TOKIOの山口君の話ではないですが、若い女性というものは本当に魅力的だと思いますし、だからこそ世の中の一部の悪い男性たちから狙われているのも事実です。そこでお金等に釣られて自分で自分の価値を下げるような行動はやめてほしいです。こういう事を言うと、綺麗事とか世の中は金だとかいう方もいらっしゃいますので、もっと違う言い方をしましょうか。

 

女性の皆さんは、自分の思っている以上に自分の価値がありますよ。

 

 

youtu.be

 

 

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