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最高のモノを作るために

 

今日は常日頃から感じていることを、日本のヒップホップシーンで有名な一曲と個人的に大好きな一曲と共に説明していきます。

 

最高のモノを作るために 

 

きっとこの世の中にあるものは、ほとんどが複数のパーツが組み合わさってできているものばかりです。そして、その構造(仕組みや流れ)はある程度のパターンが存在していて、そのパターンを理解すれば、”どんな場所にも応用できますしより高いクオリティを求めることもできます”

 

このコツさえ掴むことができれば、ものの見方や捉え方は簡略化でき理解できないことも少なくなります。それでも理解に苦しむことがあるならば、それは自分の理解力が無いだけではなく構造的な欠陥があるからです。

 

そして、構造を理解してしまえば、次はその構造を支えるパーツを理解すればいいのです。どの部品にどのような特性があり良し悪しがあるのか?、それを突き詰めて考えていくことでそのパーツのクオリティを上げることや構造的により良いパーツを代替するという選択肢が出てきます。

 

そして、構造の理解が先か?パーツの理解が先か?という議論も、あくまでも『最高のモノを作るための構造の一部』」ということを理解すれば、自分がやりやすい方でいいという結論に至ると思うので、ここでは取り上げません。

 

さて、そろそろこの曲を紹介しましょうか。

 

youtu.be

[Dabo]
I REP MYSELF 気持ちはいつも快晴
晴れ渡る丘から歌うまるでリョーザ
またお宝奪うぜお嬢ちゃん
誰が勝者誰が敗者誰も決めれる訳などないさ
だが今ここに確かにある
俺という現象がただただラップ
あってないようなもんさ目的は
後付けで構わんね俺的には
ただただ止めどなくあふれるフロウ
これが俺の命の鼓動
そう清きも濁りもひけらかすオラ人間だもの
誰もがひとつだけ持つダイヤモンド
俺ならばラップほらうたれろ

[Hook]
I REP HIP HOP
これぞ我がライフ他になどない
I REP HIP HOP
手は離さない願い込めたマイク
I REP HIP HOP
結果やっぱ俺等変わらない

[Anarchy]
オレンジの街頭輪になる MY DOGGS
ナイフとフォーク味わう敗北
涙は内緒感じた愛も
隠せないほどあるノートに書こう
枕に描く世界地図女の胸じゃ癒えない傷
ディキーズコンバース路上のキャンバス
キックワンヴァース聞き逃すな
何も無い街貧乏暮らし
ラジカセ囲み B-BOY のマーチ
家に帰れば韻探す 15
丸めたリリックゴミ箱にシュート
恋に落ちてハチミツと林檎
LIFE IS HIP HOP ライムとビート
いつのまにかマイク持ってフロントライン
途中で立ち止まれば今日は無い

[Hook]
I REP HIP HOP
これぞ我がライフ他になどない
I REP HIP HOP
手は離さない願い込めたマイク
I REP HIP HOP
結果やっぱ俺等変わらない

[Kreva]
気がつけば
アイツもアイツもアイツもアイツも
アイツもアイツもいなくなって
アイツもアイツも見なくなって
こっちはいつもいっつもやってる
いつも流行ってるいつも変わんねぇ
スタイル崩さずまだ戦ってる
わかってるフリしてたいした事ない
奴らとしっかり相対してる
相当笑った事もあったが状況は悪化世界中
でもホンモノはやっぱ残るんだ
時間を越えてまるで文化遺産
YEAH 今だに進化中
またビートを打ってリリック書く
だってそうじゃなきゃ俺が俺じゃあない
お前もやんな OK それじゃーな

[Hook]
I REP HIP HOP
これぞ我がライフ他になどない
I REP HIP HOP
手は離さない願い込めたマイク
I REP HIP HOP
結果やっぱ俺等変わらない

 

この曲は、KREVA、ANARCHY、DABO、DJ HAZIME、BACHLOGICという日本のヒップホップシーンを代表する面々が集まった曲です。

 

ラップと音源、これさえあれば曲は作れる。

これが超基本的な構造の理解。

 

ラップと音源をどのように組み合わせるか?

この曲のテーマとは?

テーマに合ったラップとは?

これが基本的な構造の理解。

 

この曲のテーマは、

「I REP HIP HOP」

各々が自分自身の思いを綴ることによって

この曲は完成度の高い一曲に仕上がっています。

 

一人一人のスキルが高いだけではなく、その一人一人がテーマに沿ったラップをし

、BACHLOGICがそれを崩さずにMIXしたことにより、この曲はタイトル通りの日本のヒップホップを代表する珠玉の一曲になりました。

 

3人が自分のスタンスを崩さないようにしつつもテーマに沿ってラップをしているからこそ、3人の個性が前面にでているのが聴いていて楽しいです。

 

この3人の個性こそがパーツです。

KREVAは、KICK THE CAN CREW時代からソロになって今に至るまでに、実力を引っさげて日本のヒップホップシーンのオーバーグラウンド化を実現した名実ともに今の日本のヒップホップシーンの代表格の一人です。MCバトルやインディーズ時代の頃も文句無しだったけれども、そこからメジャーに移り武道館LIVEや新たな可能性を模索している中で、多くのリスナーからはポップ路線と揶揄されていますが、未だにKREVAのスキルは健在です。そんなKREVAだからこそ見てきた日本のヒップホップシーンがあり、感じてきたものもあります。それが凝縮されているKREVAのヴァースは他の客演作品よりも一味違ったものになっています。

ANARCHYは、京都の団地育ちで自身の生い立ちや境遇をラップした”FATE(2009年)”で一躍脚光を浴び、そこから今まで数多くの作品に客演しつつ自身の曲も確実なファンを獲得しています。ANARCHYは、今回のようなB.Lトラックにはほとんど参加したことがありません。そんな中でも自分なりのI REP HIP HOPを綴ったことによってこの曲でもKREVAやDABOとは違った空気感を醸し出しています。

DABOは、NITRO MICROPHONE UNDERGOUNDのメンバーの中でも抜きん出る実力の持ち主であり、さんピン世代からの客演も数多くあった中で”拍手喝采(2001年)"という日本のヒップホップの中でも指折りの名曲を生み出したり、今日に至るまでもオーバーもアンダーも関係なく活動し、メディア露出も積極的に行っています。漢とのBEEFをはじめ、様々な話題がありますがそれでも今の日本のヒップホップシーンを支えている一人です。そんなDABOだからこそのヴァースも今までが凝縮されています。

 

ああ、大切なことを忘れていました。

これらのパーツを理想の構造に組み立てるときに調和(つなぎ)が必要になります。これが無いとどんなに最高のパーツで最高のモノを組み立てようとしてもなかなか上手くいきません。モノを作るにあたっての共通のテーマといいますか、どのように調和を保つという部分も大切ですよね。で、この曲でいったら、「I REP HIP HOP」の部分になります。ここがブレていないからこの曲はまとまっています。

 

オマケでもう一曲紹介します。

こちらの曲の方が好きなので。

 

youtu.be

 

[般若]

ふとオレは思った
気が付いたら残った
何回も止めようとした
だけど 火が灯った
目ン玉ン中にウォッカ
おかわり頼もうか?
ぬる過ぎる音楽
殺しに来た コーザノストラ
楽しいかどうか
結局はそうじゃん
でも違えんだ 今日は
全て今SLOW DOWN
質よりも量だ
んなやり方 NOだ
整形に豊胸
その後ケア無え 只の悪徳業者
知りたいか?要は
調子がどうだ?
音楽がグローバル
ウソつけよ 死んだ方が
誰にすればいい?相談
今 僕は街で遭難
演じてるよ 鈍感
でも止めたよ そしてGOサイン
[HOOK]
言ってやるよ それはジレンマ
うなされてる夢に似てんだ
言ってくれよ オレは偽善者
だって未だにラップしてんじゃん
音楽で話してえんだ
心の奥で話してえんだ
何か違うんだ 愛してんだ
でもヤられた分は返したいんだ
俺も言ってやるよ これはジレンマ
マボロシのよう 煙の向こうなら
やってやるよ これは使命感
だって今だにホント少数派
音楽で 救われたんだ
伝わる分だけ祈りがあんだ
流行りじゃねぇが俺の財宝
何処のどいつが 誰でもてめぇの
[Maccho]
たかが俺一人ぐらいでも
言葉の兵隊の数は無限
立ち向かう 何度も立ち上がる
生身の等身大の声
七色のゴタクが
また尻軽な嘘ではがれる柔なメッキ
背を向けて立ち去る
紛れないホントのところそれじゃないぜ
金がらみの政治権力
後ろに誰? うさんくせぇな
音と言葉で殺す
手がかりは赤い月明かりの照らす影
切り裂いてでもひっぺがして
連れ去って物思いにふける
この悪夢から目を覚まさせる
揺るがないモノが強くもなる
別に手荒なわけじゃなく
突き通してきたやり方
そこに何かがあるか無いか
時はTICTAC刻まれてくまま
何処へ行く うごめく時代
それとは別の俺のけじめ
薄っぺらい言葉じゃ満たされねぇから
心に来る音楽を聴く
[HOOK]
言ってやるよ それはジレンマ
うなされてる夢に似てんだ
言ってくれよ オレは偽善者
だって未だにラップしてんじゃん
音楽で話してえんだ
心の奥で話してえんだ
何か違うんだ 愛してんだ
でもヤられた分は返したいんだ

俺も言ってやるよ これはジレンマ
マボロシのよう 煙の向こうなら
やってやるよ これは使命感
だって今だにホント少数派
音楽で 救われたんだ
伝わる分だけ祈りがあんだ
流行りじゃねぇが俺の財宝
何処のどいつが 誰でもてめぇの

一体 何処で聴いてる
答えによっちゃオレは死んでる
小節で正気取り戻して
また音と言葉でブチ殺して
でも 実際コレは生きてる
時代の方がきっとブレてる
心の声が聞こえてんなら
その目 耳 頭で感じろ ホラ
わかってるよ そんな時代だ
笑ってないヤツが理解者
黙ってらんないから
本音の言葉でアイツの喉 切り裂いた

裏側にあるものは愛だ
だからオレは希望を抱いた

 

般若は、妄走族からソロ活動を経て現在に至るまでに、さんピンの次世代の台頭を牽引してきた一人に間違いありません。過激なリリックや様々なDISが勃発しましたが、それでも尚ファンからの根強い人気があります。「男たちの大和」のような反戦や右寄りの曲から「心配するな」や「世界が終わるその前に」などのラブソングやポップで聴きやすい曲まで振り幅は大きく芯はブレないスタイルは多くのファンを魅了しています。そんな般若だからこそのジレンマをここでは綴っています。

 

Macchoは、さんピン以降も続いた東京一強かつイーストサイドヒップホップ主流時代から「AREA AREA」をリリースしたことによって地方およびウェストサイドヒップホップのムーブメントの火付け役の一端を担いました。そこからヒップホップ内のジャンルをまたいで現在も第一線で活躍しています。デビューアルバム「Rollin’045」から横浜をずっと愛してやまないその姿勢はリリックの随所にもみられます。KREVAとの長年のBEEFも有名ですね。

 

この二人だからこそのジレンマ

飾らない言葉と姿勢。

 

 

最後に

 

今回紹介した5人のラッパーの有名な曲を貼っておきますね。こんなバラバラな3人と2人から調和の取れた2曲を作れるっていうのは面白いですよね。

 

youtu.be

 

youtu.be

 

 

youtu.be

 

youtu.be

 

youtu.be