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ヒップホップに魅了された者だけれども...

フリースタイルとは?

ヒップホップのコンテンツの一つにフリースタイルというものがある。ビートに乗せて即興でラップをして、どちらがより上手いラップをできたかを競うシンプルなゲーム。

 

元々、アメリカではギャングの抗争にフリースタイルのラップやダンスを取り入れたりした歴史もあるもので、日本では日本のヒップホップの発展とともにフリースタイルバトルも発展していきました。

 

ここ10年間で一気にレベルが高くなり、プロやアマを問わずフリースタイルは活気付いています。UMBのフリースタイルバトルでのKREVAの前人未到の3連覇も半ば伝説と化してます。

 

そんな中、フリースタイルダンジョンという番組では、5人のモンスターを相手に挑戦者が次々と勝負を挑んでいくという分かりやすいスタイルです。リリックとトラックが字幕で確認できるので、ヒップホップを知らない人にも分かりやすいと思います。

 

まずはこの映像を見てください。

youtu.be

 

僕も映像見て泣きました。

Lilyのコメントと殆ど同じ理由で泣きました。

 

焚巻が「フリースタイルダンジョン俺はしてる 朝バイト 夜にフライトするためにやりだす バイト自体じゃ生き残れない」と、今の自分の生活の辛さ夢へと頑張っていることをラップし、“夢と現実のギャップに苦しみながらも夢を諦めずにがむしゃらにやっているんだ”ということを般若に向けて気持ち良く言葉にして放ちました。

 

すると般若は、「俺はバイトじゃない ヒップホップに就職 女だったらとっくにやってる風俗」と、般若も自身の曲や客演で過去の自分はバイトしながらリリックを書き溜めてラッパーを目指していたことを明かしている上で、それを踏まえて“俺は今はバイトをしないでヒップホップで生きている。お前と同じ苦しみを乗り越えて俺は今もヒップホップを続けている”と挑戦者の焚巻に対してアンサーを返しました。ここで誤解してほしくないのは、「女だったらとっくにやってる風俗という部分は、風俗で働いている女性やラッパーを目指している女性をはじめとする女性軽視の発言ではなく、“ヒップホップを諦めて他の選択肢を取ることもできたけれども、俺は諦めないでずっとヒップホップを続けてきたんだ”ということを伝えたかったんだと思います。

 

【夢追う焚巻vs夢の中を走り続ける般若】

 

これが全てではないでしょうか。 

 

なぜ、僕は泣いたのか?

少し僕自身の話をします。

 

僕は中学生の頃にフリースタイルを含めてヒップホップにハマりました。自分もいつかLIBROみたいなラッパーになりたいと思い、毎日フリースタイルの練習してチャンスを掴んだらクラブでもネット上でもラップしまくる、そんな中学生時代を誰にも言わずに送っていました。

 

ヒップホップにハマればハマるほど、周りに自分のやっていることを言えませんでした。

 

夢や志半ばで散っていった先輩や仲間を見ていたので、周りに自分のやっていることを言いふらして、ずっと続けているのにいつまで経っても売れない自分を見られたくなかったからです。

 

だから、授業中にノートの隅にリリックを書き溜めたり、パソコンでWordを使ってリリックを書き溜めたりしましたが、いつも絶対に周囲に見られないように神経を尖らせていました。周りに言ったとしても「趣味程度にやってるんだー。」と冗談交じりに濁していました。決して「ラッパーになりたい。」なんて思っていても言えませんでした。

 

そんな感じで中学生も終わり、高校に入ると部活や日々の生活で忙しくヒップホップに割く時間はどんどん減っていきました。

 

そして、僕は大学生になり、中学生時代のヒップホップ仲間はみんな消えていなくなりました。

 

僕自身もそれを見て“ヒップホップで生きていく”という選択肢を自らの手で握り潰しました。

 

理由は、ただ一つ。

“怖かったから”

 

しかし、ラッパーになるという選択肢を捨てましたが、自己満足に浸りたいのともっとみんなに日本のヒップホップの良さを知ってほしかったので、リリックを書き溜めたりこうやってブログで色々と試したりしました。自分より若手のラッパーを見つけると羨ましくも悔しくもありました。

 

そうやって毎日を過ごしていた中で、今回のこのフリースタイルダンジョンに遭遇しました。

 

焚巻俺はバイトしながらヒップホップへの憧れを諦めてない」という部分に、周りの誰にも言えずに、何回も壁にぶつかりながら試行錯誤をしてラップを考えて、憧れに少しでも近づきたくて苦しんだり、たまに自分の中でカッコよく韻踏むことができたり、フリースタイルできてめっちゃ喜んだ自分を思い出して般若の「俺はヒップホップに就職 女だったらとっくにやってる風俗」という部分に、夢や志半ばで散った周囲や自分の弱さを感じ、諦めた自分自身に対して悔しくて悲しくて、ただ純粋にヒップホップが大好きでラッパーを目指していた自分を思い出して、気づいたら涙がボロボロと出ていました。

 

どれだけ勝ち続けることが難しいか。

立ち続けることがどれだけ大変なことか。

 

悔しさと悲しさで心がいっぱいになりました。

逃げた自分の弱さに腹が立ちました。

 

この映像を通して、夢を本気で追いかけてから諦めた自分が蘇りました、こんなに詳しくは誰にも言っていなかったけれど、この映像見たら悔しすぎて発散したかったので、書きました。

 

夢っていいよね。